THINK137 弦間潤子
2025.11.20
今回のゲストは、新宿エリアを中心に6棟のホテルと12軒の民泊を運営し、“ラブホテル”という既存の概念を更新しようとしているプロデューサー/ホテルオーナー・弦間潤子さんです。なぜラブホテルは、いまだに“男性が誘う場所”として設計されているのか?」、「女性だってホテルに誘いたい!」彼女がいま挑んでいるのは、従来のイメージとはまったく異なる、“人と人の関係性の質を高めるホテル文化”の創出。その挑戦の象徴となるのが、2025年4月に開業を迎える新ブランド「etoe sauna & body communication」。心のふれあいを中心に据え、“コミュニケーションの場”としてのホテルを再定義しようとしています。
弦間さんの原点は、もっとずっと小さな場所にありました。母が営む中華料理店が冬に客足の落ちると、人通りの多い通りに屋台を出して角煮を売った日々。幼い彼女が店先に立つと、不思議なほどよく売れたと言います。「かわいいね」と声をかけられながら過ごしたその時間は、初めての“商売の成功体験”であり、「場づくりの楽しさ」を知った瞬間でした。
一方で幼少期は、社会との距離を感じる場面も多かったといいます。中国出身の母は多忙で家族時間は限られ、日本語が十分に話せない場面では、クラスメイトから心ない言葉を投げられたことも。夏休みの思い出が語れず悔しい思いをした経験は、負けず嫌いな性格と“自分を守る強さ”を育てました。そんな弦間さんを支えたのが、母の店の隣にあったお蕎麦屋さんの家族。放課後はいつもその店に寄り、宿題を見てもらい、学校の話をし、日本社会の“当たり前”を教えてもらったといいます。「地域に育ててもらったんだと思う」と語るその記憶は、いまのホテルづくりにもまっすぐつながっています。
大学在学中に訪れたサンフランシスコでAirbnbと出会い、帰国後に自宅の一室を貸し出すと初月35万円の売上を記録。宿泊という文化が持つ可能性に気づき、不動産の取得から企画、運営まで自ら手がけるように。現在のホテル事業へとつながる礎は、すでにこの頃に芽生えていたのです。
そして今、弦間潤子さんは「関係性の質が人生を変える」という確信のもと、都市の中で新しい“親密性の風景”をつくろうとしています。今回のTHINKでは、その価値観の源泉と、ホテルという枠を超えて描こうとしている未来のビジョンに迫ります。
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THINK 137
日時:12月5日(金)
開場 18:30~
開演 19:00~21:00
会場:広島市中区猫屋町8-17 4階
会費:1,000円(予約不要)
FacebookイベントページURL→
https://www.facebook.com/pg/SupposeDesignOffice/events
問合せ:
(電話での問合せ)082-961-3000/SUPPOSE DESIGN OFFICE
(メールでの問合せ)think@suppose.jp
〈必ずお読みください〉
※エレベーターは使用不可のため、階段のみとなります。※椅子席は先着となります。以降は立ち見となります。 ※ご来場が多数の場合は入場をご遠慮頂く可能性がございます。予めご了承下さい。※駐車場・駐輪場はございません。恐れ入りますが、近隣のご迷惑となりますので、公共交通機関でお越し頂きますようお願い致します。 ※ビル外での騒音・大声での話し声等は近隣のご迷惑となりますのでおやめください。 ※ドリンクの持込はご遠慮ください。
Profile
弦間潤子/JUNKO GENMA
プロデューサー/ホテルオーナー
1994年東京都生まれ。青山学院大学卒業。
2014年、サンフランシスコへの留学中にAirbnbと出会い、帰国後に自宅の一室を貸し出したところ、
初月35万円の売上を記録。その経験を通じて宿泊事業の可能性に魅了され、
不動産の取得から企画、運営を自ら手がけ始める。
現在は新宿エリアを中心に、ホテル6棟と民泊12軒を運営。
2025年4月には新ブランドホテル「etoe sauna & body communication」を開業。
「心のふれあい」をコンセプトに、人と人との関係性の質を高めるホテル文化の創出に挑戦する。
これまでの“ラブホテル”という産業を再解釈し、新たなカルチャーとして、業界に変革をもたらすことを目指す。
instagram:@junkogenma