DAICHI OKINAWA villa M

アマハジノキョリ

海と自然の美しい風景が広がる立地
アマハジ(軒)の深さと
階ごとに違う水平と勾配の天井が
刻々と表情を変える自然を切り取り
プライベートと自然の恵みを感じる豊かさが同居
食を楽しみ、波の音に時間をゆだねる
贅沢な時間の体験

アマハジノキョリ

周辺は豊かな自然に囲まれ、島にはサトウキビ畑が広がり、フクギ並木、瓦屋根の集落、昔懐かしい沖縄の原風景が残る。
沖縄の気候は日本で唯一亜熱帯気候に属し、夏季には非常に強い日射により過酷な環境が訪れ、台風の影響を受けやすく、暴風雨などの自然環境の影響を受けやすい土地柄である。
この場所にふさわしい建築を考える上で独自に発展してきた琉球建築を再解釈し、風通しのよさや、強い日差しから守る深い軒(雨端(アマハジ))を考慮した沖縄ならではの快適さや豊かさを享受できる建物を目指した。
建物は、高潮による2mの浸水想定区域に属するため、4本のL型柱の構造で宙に浮かし、ピロティ空間を作って、高潮対策とした強い構造を有し 階毎に違う形状の3層の深い軒(雨端(アマハジ))によるシンプルな構成とした。
3階は、海へと傾斜することで波を近くで感じるような不思議な距離感のLDK、2階は大開口でありながら深さが安心感のある寝室、1F部分はピロティとすることで、大地とつながり、敷地全体がダイニングキッチンスペースとして機能し、玄関という概念のなかった琉球建築の近所付き合いの場、雨端(アマハジ)空間として機能する。
大きな屋根下の外と中の曖昧な空間が沖縄の豊かな自然を享受し、同時に過酷な自然環境と共存する環境共生型の住まいを目指した。

data

竣工

2023年07月

所在地

沖縄県名護市

用途

住宅兼宿泊施設

設計期間

2019.05-2022.05

施工期間

2022.06-2023.07

敷地面積

869.41㎡

建築面積

99.03㎡

延床面積

242.62㎡

credit

施工

シンコウハウス工業

構造設計

NAWAKENJI-M

置き家具

etc inc.

写真

長谷川 健太

担当者

谷尻 誠

吉田 愛

濱谷 明博

山中 邦之

media

宿泊予約

reservation

商店建築 2024年12月号