都会の中の森
風にそよぐ草のような、寄せて返す波のような自然の移ろい。星の動きや月の満ち欠けのような重力の示す曲線。こういった自然界に潜む美しい要素を抽出し再解釈することで都会の中の森という抽象化された新たな領域をつくりました。
グラスファイバーパイプのもつ、高強度、高靱性でありながら軽量という特性を活かした10数mの大スパンが描く曲線は、構造体の強度による「しなやかさ」と揺れによる「儚さ」が共存し成立しています。
夏の夜のリラックスした時間とより親密な関係性を築くことができるよう風になびくモノを見ることによって「涼やかさ」を感じるという視覚原理を用い人々の想像力を借りて完成する場、涼やかで幻想的な空間を演出しています。