「みたて」により構成される空間
「Tokyo Midtown Award」は「JAPAN VALUE」をテーマに、制約に縛られない自由な発想でデザインを公募し若手クリエイターに貢献するという趣旨をもったアワードです。アワード受賞作品の展示を通し、日本のクリエイターの発想と表現を知るきっかけに、新たな可能性の生まれる場になることを願い空間を構成しています。
中央に鎮座している巨大版「エア盆栽」は受賞作品の中から選出し本来の作品サイズから6倍に拡大したものです。来場者自身がエアポンプを使って黄金色の紙吹雪を吹き上げるというインタラクティブな要素を加え、作品をみるだけでなく体験として記憶に残るようデザインしたもので、このブースのアイコンとして機能します。
また「見立て」という日本人の感覚を活かし、掛け軸に模したインフォメーションや、屏風のような什器など和を象徴する要素を用いて空間を構成しています。例えば紙のような薄いものはそのままでは自立しませんが、折ることや曲げることで自立し、ものを置くという機能も付加します。そういった日常にある小さな気づきをデザインに反映し期間限定の会場に相応しく、巻いたり重ねたりできる材料のみで作られています。
和を象徴する要素を用いた機能とデザインにより、作品をしつらえる場として、情報の場として柔軟で斬新なジャパンスピリットを感じられ誰もが楽しめる空間を目指しました。