BASIC AND ACCENTなんばパークス

背景としての空間

雑貨店は商材の多さが魅力である
一方で多彩さは商品の個性を鈍らせる

多彩な状況を整理し、個性を伝える
そしてブランドのコンセプトを空間化する

普遍的で繊細な表情のある素材を
すこし個性のある手法でまとめることで
商品とブランドの背景になる空間を考えた

商品の魅力を引き立てる空間

要素を極力少なくし、シンプルな空間とすることで、商品の魅力を引き立たせる店舗づくりを考えた。明るい印象の店舗が多い商業施設の中で素材を限定し、色調を抑えた空間とすることで、色彩のある商品を浮きたたせる演出とした。買い手の意識を商品に集中させ、その魅力を伝えることができる空間となっている。一方で従来、女性的な空間づくりがなされるライフスタイルショップにおいて、シンプルなデザインによって男女問わず入店しやすい店舗とし、いろいろな人が商品に触れ、その魅力に気付くきっかけのあるつくりとなっている。また、BASIC AND ACCENTというネーミングを空間に落とし込み、一見してその個性を伝えることを試みた。
素材は均質な表情のものではなく、スチールやラワン合板、モルタルなど普遍的だが、きめ細かな表情のあるものを選定し、詳細設計にあたっても通常よりも細い棚受けやボリューム感のある天板など、シンプルな中にも個性を持った計画とし、主張しすぎない繊細さと無骨さのコントラストで変化をつけた。
空間をシンプルに削ぎ落とし、情報過多にならず取り扱われている商品たちの魅力を買い手にシンプルに伝え、それらが本来の魅力を生活の中で生かすことができるきっかけのあるライフスタイルショップを目指した。

data

竣工

2017年03月

所在地

大阪府大阪市

用途

店舗

設計期間

2016.10-2017.02

施工期間

2017.02-2017.03

延床面積

90.52㎡

credit

施工

七彩

照明

遠藤照明

担当者

谷尻 誠

吉田 愛

岡西 雄司

media

商店建築2018年2月号