ストリートを結ぶ
渋谷という、多様的で流動的な街に対して、路面店の在り方を考えた。明治通りとキャットストリートに挟まれるような立地だった為、滞在しながら通り抜ける、そんな体験を得られる場所にしたいと思った。
間口が狭く天井高が大きい建物だった為、背の高い建具のような什器のようなシステムを作る事で、見通しや動線を可変的なものとして捉えた。オープンした後に、商品の置き方や見せ方を変える事で、見慣れる事のない通り道になればと考えた。
3階建てで、長い階段には長いネオンサインを用いて上を見たくなる仕組みを試みた。
3階に配置したカフェはコンパクトに計画しながらも、素材や提供されるメニュー、使い捨てをなくしたカフェサービス、agnès b.を感じられる空間とした。
また、既存のトップライトに色を重ねて利用する事で、建物の記憶を残しながら室内との新しい境界を作り出した。
ストリートカルチャーが色濃い街並みに、綺麗な白を基調としたキャンバスのようなお店にする事で、服、音楽、アート、カフェ、などを通じてagnès b.の考え方や姿勢、取組みなどを知ってもらえる場所を目指した。